おしることぜんざいの違いと作り方。関東と関西で違う?
「おしるこ」と「ぜんざい」の違いが分かりますか。
どちらも小豆を使った美味しい和風スイーツですね。
「おしるこ」と「ぜんざい」は男性よりも女性に人気の和風スイーツのようです。
おしるこ(お汁粉)は、小豆などを砂糖で甘く煮た小豆汁の中に、餅・白玉団子・栗の甘露煮などを入れた和風スイーツになります。
関東では漉(こ)し餡を用いたものもつぶし餡を用いたものもおしるこ(お汁粉)と呼ばれているようです。
関西では漉(こ)し餡を用いたものをおしるこ(お汁粉)と呼び、つぶし餡を用いたものは「ぜんざい」と呼び分けるのが通例になっています。
「おしるこ」や「ぜんざい」が歴史の記録に現れるのは江戸時代になります。
江戸時代の1635年(寛永12年)の「料理物語」の欄に、「すすりだんご」と称される物が載っています。
「すすりだんご」とは、もち米6に対しうるち米4で作った団子を小豆の粉の汁で煮込み、塩味を付けたものに、上から白砂糖を天盛りにした汁物です。
「すすりだんご」も当初は甘い物ではありませんでした。
江戸時代に食べられていた「すすりだんご」が現在の「おしるこ」や「ぜんざい」になったと考えられています。
現在の「おしるこ」と「ぜんざい」は甘みを増して喫茶店や甘味屋・茶店などで和風スイーツとして出されています。
有名な「おしるこ」や「ぜんざい」には、大阪の「夫婦善哉」や仙台の「ずんだ汁粉」などがあります。
「夫婦善哉」は、白玉団子のぜんざい(田舎汁粉)が2つの小さな御椀に入れられています。
「すすりだんご」は、現在でも大分県等に残っています。
大分県などに残っている「すすりだんご」は、トウモロコシ団子の汁粉や団子を野菜と煮たすいとん料理を指す事もあります。
次に、おしるこ(お汁粉)とぜんざいや関東と関西の違いなどの紹介をします。
「おしるこ」と「ぜんざい」
関東ではお汁粉(おしるこ)とぜんざいについて具体的な違いはありません。
関西では、漉し餡を使った小豆汁をお汁粉(おしるこ)と呼んでいます。
つぶし餡を使った小豆汁は「ぜんざい」と呼ばれています。
甘味屋や茶店で人気の和風スイーツの「おしるこ」や「ぜんざい」では、口直しや甘味を際立たせるために塩昆布や漬物など塩味の濃い食品を添えて出されることがあります。
長崎の卓袱料理では「梅椀」という名前の御前汁粉がデザートとして出されます。
「梅椀」という名前は、梅の花の塩漬けを汁粉に浮かべて出したことが由来のようです。
関東のおしるこ・ぜんざい
関東のおしるこ(お汁粉)とぜんざいの違いを紹介します。
関東と関西では、おしるこ(お汁粉)とぜんざいについての考え方が異なるので注意が必要です。
関東では、粒あんを使った汁気がある小豆汁も漉し餡を使った汁気がある小豆汁もお汁粉(おしるこ)と呼びます。
粒あんを使った汁気のあるお汁粉は、田舎汁粉・小倉汁粉と呼ばれることもあります。
汁気がない小豆を使ったスイーツを「ぜんざい」と呼ぶようです。
関西のおしるこ・ぜんざい
関西でのお汁粉(おしるこ)とぜんざいの違いを紹介します。
関西では、粒あんを使った汁気のある小豆汁は「ぜんざい」になります。
漉し餡を使った汁気のある小豆汁をお汁粉と呼びます。
汁気のない小豆を使ったスイーツは「亀山」と呼ばれています。
関西から関東に行ってお汁粉やぜんざいなどの和風スイーツを選ぶときには注意が必要なようです。