ミルクティー、ロイヤルミルクティー、チャイの違い
ミルクティーは美味しいですね。
ミルクティーを淹れるときに、ミルクを先に入れますか、それとも紅茶を先に淹れてから後でミルクを入れますか。
ミルクティーを淹れるときの、ミルクが先か・紅茶が先は、紅茶好きの間では昔から議論の種になっていたようです。
ミルクを先に入れることはMIFと言います。
MIFとは、「Milk In First」のことです。
ミルクを後で入れることはMIAと言います。
MIAは「Milk In After」のことです。
MIFとMIAの争いは約130年続いたと言われています。
世界で最も紅茶を飲むイギリスで最も権威のある王立化学協会(現、王立化学会)が、MIFとMIAの判決を下しています。
王立化学協会(現、王立化学会)はMIF「ミルクが先」の結論を出しています。
その理由は、乳成分に含まれるたんぱく質の変性が少ないので、より美味しく仕上がるということでした。
王立化学協会(現、王立化学会)からは、「一杯の完璧な紅茶の入れ方」が紹介されているようです。
次に、ミルクティー・ロイヤルミルクティー・チャイの違いを紹介します。
ミルクティー
ミルクティー・ロイヤルミルクティー・チャイの違いを分かるために「ミルクティー」の概要を紹介します。
ミルクティーを淹れる時の茶葉は、ミルクの味に負けない味の強いものが向いているとされています。
ミルクティーの茶葉の代表的なものはアッサム種です。
アッサム種はミルクティー向きの紅茶として有名です。
アールグレイのベルガモット香は、ミルクとの相性が良いと言われています。
味と香りが繊細なダージリン・ティーはミルクティーには不向きとされています。
ミルクティーにつかうミルクは、常温の低温殺菌牛乳が良いとされています。
日本の牛乳はイギリスに比較して乳脂肪分が少ないのでミルクティーには不向きです。
英国式の作法で飲むミルクティーではミルクの味が薄く、水っぽくなります。
英国式で淹れたミルクティーを楽しみたい場合は、乳脂肪分を高くした成分調整牛乳をおススメします。
コーヒーフレッシュを紅茶に入れたものは、本来のミルクティーの飲み方ではありません。
ロイヤルミルクティー
ミルクティー・ロイヤルミルクティー・チャイの違いを分かるために「ロイヤルミルクティー」の概要を紹介します。
ロイヤルミルクティーの英語表記は「Royal milk tea」になります。
イギリス王朝風のミルクティーと言うことからロイヤルミルクティーと呼ばれています。
ロイヤルミルクティーは、日本独自の和製英語です。
紅茶本国のイギリスにはロイヤルミルクティーという名前の飲み物は存在していません。
ロイヤルミルクティーの名称は、「リプトン本社直轄喫茶部 極東支店」が販売した紅茶飲料から広まったとされています。
ロイヤルミルクティーの特徴は、茶葉を直接牛乳で煮出す点に特徴があります。
チャイ
ミルクティー・ロイヤルミルクティー・チャイの違いを分かるために「チャイ」の概要を紹介します。
チャイの英語表記は「Chai」です。
チャイは、インド式に甘く煮出したミルクティーを指します。
世界的には、茶葉に香辛料を加えたマサーラー・チャイをいうようです。
インドではチャイは庶民的な飲み物として、鍋や薬缶を使って少量の水で紅茶を煮出してから、大量のミルクを足して更に煮出して、大量の砂糖であらかじめ味付けしてあります。
チャイは、ダストティーと呼ばれる、細かいほこりのような茶葉から紅茶を美味しく飲む方法として作られました。
チャイは非常に甘いので、インド人は一般的に大きなカップでは飲まない事が多いようです。
日本人がお茶を飲む感覚とは違い、インド人はチャイをお菓子を食べるような感覚で飲みます。