羊羹(ようかん)はなぜ羊(ヒツジ)?ようかんの名前の由来
和菓子のなかに美味しい羊羹(ようかん)があります。
和菓子の「羊羹」には、なぜ羊(ひつじ)の字が使われているのでしょうか。
羊羹の名前の由来を調べれば、どうして「羊」なのかもわかりそうです。
日本の伝統的なお菓子の和菓子には、「生菓子」と「干菓子」と「半生菓子」があります。
羊羹(ようかん)は生菓子に区分される和菓子です。
和菓子は、明治時代以降に生まれた言葉です。
新しく日本に入ってきた洋菓子に対して和菓子と呼ばれています。
和菓子には、「餅菓子」・「羊羹」・「饅頭」・「最中」・「落雁」・「煎餅」などがあります。
遣唐使で伝わった唐菓子や、近世にスペイン・ポルトガル・オランダから伝わって日本で独自の発展をした南蛮菓子も和菓子の一種として扱われています。
次に、和菓子のこと・羊羹のこと・羊羹にはなぜ羊の字が使われている?・羊羹の名前の由来、などの紹介をします。
和菓子
和菓子の特徴は、洋菓子と比べて油脂や香辛料、乳製品を使うことが少ないことです。
和菓子の主材料は、米・麦などの穀類や小豆・大豆などの豆類や葛粉などのデンプンと砂糖、などになります。
豆類を加工して作る餡が、重要な要素となっている和菓子が多いですね。
和菓子は、一般的に緑茶に合わせることを想定して作られているお菓子です。
日常的な茶請け菓子として親しまれているだけでなく、茶の湯との関係も深くなっています。
四季との結びつきが強いお菓子です。
上生菓子(じょうなまがし)と呼ばれる上等な生菓子は、味だけでなく視覚的な美しさが豊かな季節感を表現しています。
和菓子は、各種の年中行事や慶弔事における引き出物などにも用いられます。
次に、羊羹(ようかん)のこと・羊羹にはなぜ羊の字が使われている?・羊羹の名前の由来、などの紹介をします。
羊羹(ようかん)
羊羹は、一般的には小豆を主体とした餡を、羊羹舟と言われる型に流し込んで寒天で固めた和菓子になります。
羊羹には「煉羊羹(ねりようかん)」と「水羊羹(みずようかん)」があります。
煉羊羹は、寒天の添加量が多くしっかりとした固さのある羊羹です。
水羊羹は、寒天が少なく柔らかい羊羹です。
羊羹の種類には、「蒸し羊羹(むしようかん)」と呼ばれている、寒天ではなく小麦粉や葛粉を加えて蒸し固める製法の羊羹もあります。
通常は、「羊羹」という場合は、「煉羊羹(ねりようかん)」を指すようです。
煉羊羹は糖度が高いため保存性が高いのが特徴です。
適切な状態で保存すれば、常温で一年以上の長期保存が可能な煉羊羹が多いようです。
長期保存が可能なお菓子として、非常食として販売されている煉羊羹もあります。
煉羊羹は、糖度が高いので少量でも高カロリーです。
体内ですぐにエネルギーに変換されることからスポーツの補給食としても活用されています。
次に、羊羹にはなぜ羊の字が使われている?・羊羹の名前の由来、などの紹介をします。
羊羹にはなぜ羊?
羊羹になぜ羊(ひつじ)の文字が入っているのか疑問に感じる人も多いようです。
羊羹の由来は、中国の料理で羊の肉を使ったスープになります。
「羊羹(ようかん)」は、「羊(ひつじ)」と、肉や魚のスープという意味の「羹(あつもの)」という漢字になっています。
羊羹とは、もともとは中国の料理で羊の肉を使ったスープのことです。
「羊羹」は、鎌倉~室町時代に中国に留学した禅僧が「点心」として伝えられたと考えられています。
今の羊羹の原形は、留学した禅僧が伝えた「点心」でした。
「点心」とは、食事と食事の間に食べる小食です。