花見団子、三色団子の意味や由来。なぜ三色?並び方にも理由がある?

三色団子の色には意味があるのでしょうか。

お花見の時に食べる花見団子の始まりはいつごろなのか気になります。

花見団子の歴史や、花見団子の由来など知っていると食べる時の楽しみも増えそうです。

「団子(だんご)」は、穀物の粉を水や湯を加えて丸めてから、蒸したりゆでたりした食べ物になります。

古くは焼団子や団子汁の形で主食の代用品として食べられていました。

団子の材料も粒食が出来ない砕米や屑米や粃使っていました。

団子の材料には雑穀もあります。

団子の材料に使う雑穀には、大麦・小麦・粟・キビ・ヒエ・ソバ・トウモロコシ・小豆・サツマイモ・栃の実などがあります。

小麦粉や黍(きび)粉などで作った米以外の団子を作る地域もあります。

団子と餅の違いについてはいろいろな意見があります。

・粉から作るのが団子で、粒を蒸してから作るのが餅

・うるち米の粉を使うのが団子で、餅米を使うのが餅

・仏事に使うのが団子で、祝儀に使うのが餅など様々です。

餅米を使う団子・ハレの日の儀式につくる団子・団子と餅を同一呼称で用いる地域・団子を餅の一種扱いにする地域もあるので明確な区別はありません。

団子はそのまま食べるものもありますが、串にさした串団子などもあります。

団子は日本家紋にも使われていて、「串団子紋」や「因幡団子」などの紋が知られています。

 

次に、串団子・三色団子の色の意味・花見団子の歴史・花見団子の由来などを紹介します。

 

串団子

 

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三色団子や花見団子は串団子です。

三色団子や花見団子を紹介する前に、串団子の概要を紹介します。

串団子とは、3~5の団子を串に刺した食べ物です。

串団子は、餡を付けたり、焼いたり、タレに浸けてから焼いて食べます。

関東では一串に4個の団子を刺して販売されるものが多く見られます。

関東で一串に4個の団子を刺したのにはいろいろな説があります。

有力な説には、

・江戸時代に四文銭の流通を受けて、詐欺を防止するために銭に合わせて4個にしたという説

・支払いの利便性のために銭に合わせて4個にしたという説です。

関西では一串に5個の団子を刺して販売される団子が多く見られます。

関西で、一串に5個の団子を刺したのは、5個の団子で頭部と四肢を表したことが発端とされている説があります。

(下賀茂神社に団子で人形を模す礼法から)

次に、三色団子の色の意味・花見団子の歴史・花見団子の由来などを紹介します。

 

三色団子

 

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三色団子には3つの色の団子が串に刺してあります。

三色団子で、串に刺してあるピンク・白・緑色には意味があるのでしょうか。 

三色団子の色については諸説あるようです。

ピンク・白・緑の三色で春を表しているとする説が有力です。

ピンク色は、桜や春を表しているとされています。

白は白酒を表しているとされています。

白色には、早春に残っている雪を表しているという説・温かい春の白い空を表しているという説もあるようです。

緑色は、芽吹く緑やよもぎを表しているとされています。

次に、花見団子の歴史・花見団子の由来などを紹介します。

 

花見団子

 

三色団子の色の意味には諸説ありますが、春を表している説が有力です。

花見団子には皆も知っている諺があります。

風流よりも実益をとることを意味した「花より団子」という諺です。

花見団子は三色団子です。

串にはピンク・白・緑の団子が指してあります。

日本でのお花見は古くからあった風習のようです。

「日本書紀」には、812年(弘仁3)に嵯峨天皇の時代にお花見が行われていたことが記述してあります。

その頃のお花見は一部貴族の風流を楽しむ遊びだったようです。

現代のような宴会をともなうお花見のきっかけを作ったのは豊臣秀吉だと言われています。

秀吉が1598年に開催した「醍醐の花見」です。

「醍醐の花見」では、豪華な食事・銘酒・珍しい物・美しい物に加えて「三色団子」がお茶菓子として振る舞われたようです。

団子好きの豊臣秀吉が、見た目も美しくほのかに甘い三色団子を考案させたと言われています。

「醍醐の花見」から、お花見=宴会=三色団子の風習が全国的に流行したと言われています。