卵のサルモネラ菌は殻と中身にも感染する?対処法は?
卵にはサルモネラ菌がいることがあります。
サルモネラ菌に感染して食中毒にならないように気をつけたいですね。
卵には全ての栄養素が含まれている健康食品です。
卵は完全な栄養食品ですが、サルモネラ菌がいる代表的な食中毒原因食品としても知られています。
サルモネラ 菌は、グラム陰性通性嫌気性桿菌の腸内細菌科のサルモネラ属の細菌です。
サルモネラ菌の主な生息場所は主に人や動物の消化器官です。
動物の小腸から腸間膜リンパ節へと移動して増殖しながらエンテロトキシンという毒素を産生しています。
サルモネラ菌には2000種類以上の種類があります。
腸チフスやパラチフスなどの消化器系の障害の原因となるのは「チフス性サルモネラ」です。
食中毒の原因菌は「食中毒性サルモネラ」になります。
サルモネラ菌の大きさは0.5 × 2μmぐらいで、周毛性鞭毛を持ち運動性がある棒状のかたちをしています。
サルモネラ菌は、熱や酸には弱いが乾燥や低温には強いのが特徴です。
冷凍しても不活化せず冷凍食品からもサルモネラ菌が検出され食中毒に繋がります。
次に、卵とサルモネラ菌の関係や感染した場合の症状他を紹介します。
サルモネラ菌
卵や卵を使った加工食品にはサルモネラ菌が増殖していることがあります。
自家製の卵にはサルモネラ菌が増殖していることもあるので感染に注意が必要です。
食中毒を引き起こすサルモネラ菌の発育温度は10℃以上です。
サルモネラ菌が増殖する温度は20℃以上になります。
最も増殖に適した温度は37℃とされています。
只、熱抵抗性が弱いので十分に加熱すれば死滅します。
サルモネラ菌に汚染される食品としては、卵及び卵の加工品・食肉製品・乳製品などになります。
最近食中毒事件多い原因食品は、オムレツ・卵納豆・だし巻き卵・卵焼き・洋菓子・自家製マヨネーズなどのようです。
卵とサルモネラ菌
卵にはサルモネラ菌が増殖していることがあるので感染には注意が必要です。
卵には、タンパク質・脂質・カルシウム・鉄分・ビタミン類・コレステロール・殺菌酵素リゾチームなどが含まれています。
栄養豊富な卵が汚染される経路は2つあります。
・鶏の消化管等に存在するサルモネラ菌が、糞便と一緒に卵殻表面に付着するケース。
・感染している鶏の卵巣や卵管が汚染されて、卵の形成過程で内部にサルモネラ菌が取り込まれるケースです。
日本で生産されている鶏卵の通常の流通過程では、パックに詰められる前に卵殻の洗浄・殺菌が行われるので卵殻表面のサルモネラ菌は除去されています。
卵内部の汚染は、卵殻を洗浄・殺菌しても取り除くことができませんが、養鶏場において親鶏がサルモネラ属菌に感染しないようにする充分な対策がとられているので安全です。
日本で流通している鶏卵にはサルモネラ菌は増殖していないと考えられます。
一般的な食べられ方では、鶏卵によるサルモネラ菌による食中毒は起こりにくいと考えられます。
卵の扱い方
消毒されて出荷された卵でも扱い方でサルモネラ菌を増殖させることがあります。
賞味期限は、生食できる期限として設定されています。
感染を避けるためには賞味期限などを守ることが大切です。
生食するなら新鮮なうちに食べましょう。
食べるときも、割卵は食べる直前にして早く食べ終えるようにします。
賞味期限経過後の卵は加熱調理をして食べてください。
卵を購入したら表示されている賞味期限と保管方法に従ってください。
基本的には購入した卵はスグに冷蔵庫で保存します。
調理のために割卵した卵は室温下では放置してはいけません。
賞味期限が過ぎた卵は75℃以上で1分以上~65℃で5分以上加熱処理をして食べてください。
特に、ヒビが入っている卵は加熱時間を長くしてください。
鶏卵は流通過程で「洗浄・殺菌処理」されています。
殻の表面の汚れを水で洗うと雑菌が水と一緒に卵の中に侵入する可能性が指摘されています。
鶏卵は洗わないで、目に付く汚れは拭き取るようにしてください。