大和まな(大和真菜)の旬な時期、栄養、食べ方、保存方法
大和まな(やまとまな)はアブラナ科の緑黄色野菜です。
奈良県在来の葉物野菜として県内で古くから栽培されています。
奈良県の伝統野菜の一つとして、奈良県の「大和野菜」に認定されています。
「大和まな」は古事記に記述のある「菘菜」をルーツとすると言われています。
「大和まな」は「漬け菜」の中でも原種に近い品種と考えられています。
「漬け菜」とは、漬物にする結球しないアブラナ科の葉物野菜のことです。
「大和まな」の、「まな」は漢字で書くと「真菜」になります。
大和では単に「菜っ葉」と言えばこの野菜を指したところから「大和まな」の名前が付いたと考えられています。
味の良さと栽培のしやすさから、農家の自家採種で自給を中心に「大和まな」が利用されてきたようです。
見た目よりも味で受け継がれてきた野菜だとされています。
「大和まな」は傷みやすい野菜で、収穫して2日後には葉が黄変してしまいます。
日持ちしない・形が不ぞろい・収穫が冬場に限られるなどで、奈良県内でも「大和まな」を知らない人が多かったとされています。
奈良県内で広く知られるようになったのは、平成7年(2005年)に「大和の伝統野菜」として「大和野菜」に認定されてからです。
現在は、奈良県奈良市・大和郡山市・大和高田市・大和盆地・宇陀市・五條市などで生産されています。
次に、大和まなの栄養・大和まなの旬と選び方・大和まなの保存と食べ方の紹介をします。
大和まなの栄養と味
「大和まな」に含まれている栄養成分は、他の漬け菜と同じくβ―カロテン・ビタミン類・ミネラル類などです。
栄養成分を美味しく摂取できるのは旬の時期です。
「大和まな」には市販品種の他にも多くの自家採種系統があります。
葉は大根の葉とよく似た形状で楕円形の葉先と葉柄にギザギザのヒレ状の葉が付いています。
シロナなどに比べると葉の緑色が濃く、小松菜ほど濃くないようです。
根は成長すると小さなカブ状に膨らみます。
寒い時期に霜にあたると甘味が増すとされています。
肉質は筋がなく、他の漬け菜にはない柔らかさと歯切れの良い食感が特徴です。
味は青臭み等がなく独特の風味があります。
ほんのりと甘みがあって美味しいので人気があります。
「大和まな」の中には少しピリッと辛味があるものもあります。
「赤まな」と呼ばれる茎葉に赤みが入っているものもあります。
次に、大和まなの旬と選び方・大和まなの保存と食べ方の紹介をします。
大和まなの旬と選び方
「大和まな」の栄養成分は、β―カロテン・ビタミン類・ミネラル類などです。
「大和まなの旬」は、12月から2月中旬頃になります。
最も盛んに栽培されているのは秋から冬です。
甘味が増して美味しくなるのは霜がおりる寒い季節になります。
最近は、「夏なら菜」など春から夏に栽培できる品種も出てきてますが、寒い季節の美味しさには及びません。
「大和まな」の選び方は、ホウレンソウなどと同じように葉の緑がポイントになります。
葉の緑がなるべく濃く鮮やかで、シャキッと元気なものが美味しくなります。
葉が黄色くなっているものは古いので避けてください。
次に、大和まなの保存と食べ方を紹介します。
大和まなの保存と食べ方
「大和まな」の栄養成分は美味しく摂取したいですね。
「大和まな」の旬は寒い季節です。
傷みやすい緑黄色やさいの「大和まな」ですが、上手に保存していろいろな食べ方を試してみませんか。
「大和まな」の保存方法は冷蔵保存になります。
傷みやすい野菜なので常温保存ではスグに葉がしなびて黄色くなります。
乾燥しないように、濡れた新聞紙やキッチンペーパーで包んでビニール袋にいれて冷蔵庫の野菜室に保存します。
野菜室に保存する時には、根の部分を下にして立てると日持ちします。
「大和まな」の食べ方は、おひたし、和え物、煮物、漬物、菜飯などです。
元々は青い葉物が少なくなる冬場の野菜として親しまれてきています。
調理の用途は広い野菜なので、晩秋から冬にかけては大和の地方色豊かな総菜になります。
奈良では 古くから、「大和まなを油揚げ」・「菜っ葉とお揚げさんの炊いたん」などが家庭料理としてなじみ深いようです。