ひつまぶしの由来とうな重、うな丼との違い

「ひつまぶし」を食べたことがある人は、「うな重」や「うな丼」を食べた人よりも少ないのではないでしょうか。

「ひつまぶし」と「うな重」と「うな丼」は、ウナギの蒲焼を使った料理ですが違いが知りたいですね。

「ひつまぶし」の食べ方や、「ひつまぶし」の名前の由来など知っていれば、子供に聞かれたときに役立ちそうです。

「ひつまぶし」の漢字表記は「櫃まぶし」になります。

「ひつまぶし(櫃まぶし)」は、ウナギの蒲焼を用いた日本の料理の「名古屋めし」になります。

「ひつまぶし(櫃まぶし)」の料理の始まりは、諸説あり正確には分かっていません。

「ひつまぶし(櫃まぶし)」が掲載されている文献には、昭和39年(1964年)に創元社より発行された「名古屋味覚地図」があります。

「名古屋味覚地図」の「いば昇」の項に「ひつまぶし(櫃まぶし)」の記述があります。

「ひつまぶし(櫃まぶし)」には、「津市発祥説」と「名古屋市発祥説」等があります。

津市発祥説は、三重県津市の明治8年創業の店にあります。

大きさが不揃いで、太くて硬いウナギなど、客に提供できない天然ウナギを廃棄するのももったいないので「まかない」に使ったようです。

焼いて細かく刻んで「まかない」にするとき、手早く焼くと臭いが残るため、薬味を入れてお茶漬けにしたと推測されています。

「名古屋市発祥説」は、愛知県名古屋市熱田区の「あつた蓬莱軒」・中区栄3丁目の「いば昇」にあります。

「あつた蓬莱軒」は明治時代・「いば昇」は大正時代に始まったとされています。

平仮名5文字の「ひつまぶし」の表記は、「あつた蓬莱軒」の登録商標になっています。

 

次に、ひつまぶしとうな重とうな丼の違い・ひつまぶしの食べ方・ひつまぶしの名前の由来などの紹介をします。

 

うな重とうな丼

 

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「ひつまぶし」と「うな重」と「うな丼」の違いが分かる前に、「うな重」と「うな丼」の概要を紹介します。

夏バテにはウナギの蒲焼ですね。

うなぎ屋さんに行くと「うな重」と「うな丼」のメニューがあります。

「うな重」は、「漆器の器」に盛られるものです。

「うな丼」は、「丼」に盛られるものになります。

「うな重」と「うな丼」の違いには、「肝吸い」の有無があります。

肝吸いとは、ウナギの内臓の一部が具として添えられたお吸い物になります。

肝吸いと「肝」の名が付いていますが、ウナギの肝臓ではありません。

肝吸いには、胃とその周囲の臓器の一部が使われています。

「うな重」には、肝吸いが添えられています。

「うな丼」には、肝の付かないお吸い物が添えられる。

次に、ひつまぶし(櫃まぶし)の食べ方や、ひつまぶし(櫃まぶし)の名前の由来を紹介します。

 

「ひつまぶし」の食べ方 

 

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「ひつまぶし」と「うな重」と「うな丼」の違いは、器・付いている吸い物・食べ方、の違いがあります。

ひつまぶし(櫃まぶし)は、蒲焼にしたウナギの身を切り分けてご飯に乗せたものを、食べる側が茶碗などに取り分けて食べます。

ひつまぶし(櫃まぶし)には、ワサビ・刻み海苔・刻みネギなどの薬味や、出汁やお茶などが添えられています。

薬味・出汁・お茶を、食べる側の好みに合わせて取り分けた鰻飯に掛けたり、お茶漬けにすることで味の変化を楽しみながら食べられます。

ひつまぶし(櫃まぶし)の食べ方は客の自由に任せられています。

店によって推奨される食べ方は、メニュー表や公式サイト等に掲載されています。

「あつた蓬莱軒」の推奨の食べ方の方法を紹介します。

・お櫃の中のご飯を、しゃもじで十字に4等分します。

・分けられたご飯の1/4を茶碗によそって普通の鰻飯として食べる。

・次の1/4をよそって、薬味のネギ・ワサビ・海苔などを好みに応じてかけて混ぜて食べる。

・さらに次の1/4をよそって、出汁や煎茶を注いでお茶漬けのように食べる。

・最後の1/4は、上記3つのうちで一番気に入る方法で食べる。

次に、ひつまぶし(櫃まぶし)の名前の由来を紹介します。

 

ひつまぶし(櫃まぶし)の名前の由来

 

ひつまぶし(櫃まぶし)の食べ方は、蒲焼にしたウナギの身を切り分けた上で、お櫃などに入れたご飯に乗せ(まぶし)たものを、食べる側が茶碗などに取り分けて食べるのが基本的なスタイルになります。

ひつまぶし(櫃まぶし)の名前の由来には、いくつかの仮説があります。

「お櫃」のご飯にウナギの蒲焼を「まぶす」を語源とする説が有力です。

関西地方周辺では、うな丼のことを「まむし」や「まぶし」と呼んでいました。

ひつまぶし(櫃まぶし)は、「お櫃に入れたまぶし」の意味だとする説もあります。