白菜の茎や葉に黒い点、ぶつぶつがいっぱいあるけど食べられる?
白菜(ハクサイ)には黒い点がいっぱいついていることがあります。
悪くなった白菜に見えますが、食べるのに問題はありません。
白菜は日本料理の食材として愛用されていますが、日本で結球種の白菜が食べられるようになったのは20世紀に入ってからのようです。
日本には江戸時代以前から白菜は伝わっていましたが、いずれも品種を保持できなかったようです。
明治時代初期にも明治政府が本格導入しましたがほとんど失敗しました。
愛知県栽培所で山東白菜の系統維持に成功しましたが半結球種でした。
明治末期から大正にかけて宮城県で成功しました。
松島湾の小島で隔離育種したので松島白菜の品種名になりました。
農家は島で採取した種を得て栽培して仙台白菜の名で出荷しました。
同時期に愛知県名古屋市でも現在のような結球する白菜をつくりました。
昭和に入ってから石川県でも栽培が軌道にのったことで、現在の主要系統である「松島群」・「野崎群」・「加賀群」の三大品種群が広まりました。
白菜の生産量はダイコン・キャベツに次いで3番目に多くなっています。
白菜の生産量では1968年がピークで、その後は食文化の洋風化に伴い減少しています。
次に、白菜のこと・黒い点がいっぱいあっても大丈夫?・白菜の黒い点の原因などの紹介をします。
白菜
白菜は鍋料理にかかせない野菜として家庭料理でも人気があります。
白菜はキャベツのように結球した葉を食べます。
結球様の形状は白菜は縦に長く、草丈は約40cmです。
結球の外側の葉は緑色ですが、結球の内部へいくほど黄白色になっています。
栄養価は緑が濃い外側ほど高くなっています。
冬が旬の白菜の特徴は、霜に当たると甘みが出て美味しくなることです。
生葉はシャキシャキした歯ざわりがありますが、煮込むと柔らかくなります。
栄養成分としては、抗がん作用のあるイソチオシアネートが豊富に含まれています。
白菜は冬の鍋の具の定番となっていて、煮物・汁物・炒め物・鍋料理・漬物(浅漬け)等に使われています。
日本では加熱料理で愛用されていますが、アメリカでは主にサラダ用として広まっています。
白菜の黒い点
白菜に黒い点がいっぱいついていることがあります。
黒い点の正体はポリフェノールです。
白菜のポリフェノールが蓄積して細胞壁が変色したものが黒い点々です。
黒い点々なので白菜の「ゴマ症」と呼ばれています。
葉の白い部分に黒い点々があるので、体に悪影響があるように思えますが安全です。
「ゴマ症」などと病名みたいですが白菜の病気ではありません。
黒い点々は病気・カビ・虫などではないので安心して食べられます。
野菜の栄養素であるポリフェノールが変化した「ゴマ症」は、見た目は気になりますが味覚・風味・健康には問題ありません。
白菜のソバカスのようなものです。
白菜の黒い点の原因
白菜の葉に黒い点がいっぱいついているのは白菜の「生理障害」です。
「生理障害」である黒い点は白菜を栽培するときに起きます。
白菜の「生理障害」の黒い点々が起こる原因には、
・気温が高すぎる
・気温が低すぎる
・肥料のやり過ぎた
・過密状態で栽培したなどがあります。
白菜の葉に黒い点がいっぱいついたときは、栽培の環境や方法で白菜がストレスを受けたのが原因と考えられます。
低温での保存でも「ゴマ症」は起きます。
購入してすぐは黒い点がなくても、冷蔵庫での保管が長くなると現れることもあります。
「ゴマ症」が気になる人は、買ったら新鮮なうちに食べる方が良いですね。