関東は辛い味付け、関西は甘い味付けが好まれる理由。いつから?

関東と関西では味付けが違うと言われています。

関東では辛い味付けが好まれて、関西では甘い味付けが好まれると言われています。

関東は味が濃くて、関西は味が薄いとも言われます。

関東のうどんや蕎麦の出汁は真っ黒ですが、関西のうどんや蕎麦の出汁は透明に近い薄さがあります。

出汁の濃さや味付けの違いには、どのような理由があるのでしょうか。

 

次に、関東と関西の味付けの違いや理由・関東と関西の食の違い、などの紹介をします。

 

関東と関西の味付けは歴史の違い

 

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関東と関西の味付けの違いの理由には諸説あります。

関東と関西の味付けの違いは歴史にあるとする説があります。

関東の出汁の味は濃いのが普通です。

関東の濃い味には歴史が関係しているとする説があります。

昔から、関東近郊は農村地帯が多いので、多くの人は農業の肉体労働を強いられていました。

武士も下級な人が多いので、肉体労働の仕事をしている人が多かったとされています。

武士も庶民も、肉体労働をしていた人が多かったのが、濃い味付けになった理由だとされています。

汗をかいて体力を消耗すると多くの塩分を必要とします。

これが味付けの濃いルーツとなっているようです。

関西は、明治時代以前は政治・経済の中心地として発展していました。

江戸時代には、関西の商人の家には丁稚奉公が多く働いていました。

大きい商家だと10人近くの丁稚奉公を抱えていたところも珍しくなかったとされています。

丁稚奉公は、商家に住み込みで3食付きで働きながら商人としてのノウハウを教えてもらっていました。

給金はありませんが、衣食住を確保して商人になるためのスキルを学べる立場でした。

“商人の家では、おかずの味付けを濃くすると、丁稚奉公が次々にご飯をおかわりするので、味付けを薄くしてご飯の消費を少なくした”という話があります。

これが、関西の薄味になった理由だとする説です。

ケチな大阪の商人が考え出した知恵が、丁稚がごはんを食べるのを少なくするために味付けを薄くしたということのようです。

 

関東と関西の味付けの違いは出汁(ダシ)

 

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関東と関西の味付けの違いは出汁(ダシ)が理由だとする説もあります。

関東のうどんや蕎麦の出汁の色と、関西のうどんや蕎麦の出汁の色が違うのは有名ですね。

関東のうどんや蕎麦の出汁は真っ黒なのが普通ですが、関西のうどんやそばのダシは透明に近いのが普通です。

汁物の出汁だけではなく、関東では煮物も鍋物も何もかも茶色いイメージがあります。

関東では、カツオ出汁がメインで濃口醤油をつかって味付けするのが主流になっています。

関西では、昆布出汁やシイタケの出汁をメインに使って、薄口醤油で味付けをするのが主流になっています。

只、出汁の色や味付けの違いは、見た目だけのようです。

関西は、食材の色を上手に活かして味付けをしているので、実際の塩分濃度は関西のほうが高かったりするようです。

薄口醤油は塩分濃度が低いのではなく色が薄いだけです。

濃口醤油のほうが塩分濃度は低い場合もあります。

多くの場合は、見た目で関東は味が濃い・関西は味が薄いなどと、味付けの違いや理由を言っているケースが多いようです。

 

関東と関西の食の違い

 

関東と関西の味付けの違いの理由には諸説あります。

関東と関西の食の違いは、濃口醤油と薄口醤油の違いだけではありません。

関東は「カツオ出汁」で、関西は「昆布出汁」。

関東の食パンは6枚切りで、関西の食パンは5枚切り。

関東では「おにぎり」と呼び、関西では「おむすび」と言う。

関東のおにぎりは三角で、関西のおにぎりは俵型。

関東は江戸前寿司で、関西は箱寿司。

関東のうなぎは「背開きしを蒸し焼き」しますが、関西は「腹開きで直焼き」。

関東の卵焼きは甘く、関西の卵焼きは出汁の旨味などです。